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PMO

PMOに向いている人の5つの特徴、役職ごとに求められるスキルとは?

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更新日:2025/01/10

PMOはプロジェクトを成功に導くサポート役です。本記事では、PMとの違い、PMOに向いている人の特徴、求められるスキル、職種を解説します。エンジニア経験を活かしてPMOキャリアを目指したい方、プロジェクトマネジメントに興味がある方に役立つ情報満載です。

目次

  1. はじめに
  2. この記事で言いたいこと
  3. PMOとは
  4. PMに向いている人の5つの特徴
  5. PMOに求められる8つのスキル
  6. PMOの役職と求められるスキル
  7. エンジニア経験とコミュニケーション力を活かしてPMOになろう

はじめに

エンジニアとして経験を積む中で、「今のキャリアのままで良いのだろうか」「もっと違う分野で自分のスキルを活かしたい」と感じている方もいるかもしれません。技術を追求するスペシャリスト、チームをまとめるマネージャーなど、エンジニアのキャリアパスはさまざまですが、そのひとつとしてPMOという選択肢があります。

PMOは、プロジェクトマネジメントの専門家として、プロジェクトの成功を裏側から支える重要な役割です。

今回はエンジニアがキャリアの可能性を広げる選択肢としてPMOに着目し、その役割やエンジニア経験がどのように役立つのか、PMOに必要なスキルなどを解説します。

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この記事で言いたいこと

・PMOはプロジェクトマネジメントの支援組織
・PMOに向いている人の5つの特徴を紹介
・PMOを目指す人が身に着けたい8つのスキルを紹介
・PMOの職種と、それぞれに求められるスキルや適性を紹介

PMOとは

PMO(Project Management Office)とは、企業や組織におけるプロジェクトマネジメントを支援する組織です。具体的には、プロジェクト全体の進捗管理、リソースの最適化、関係部署との調整、リスク管理など、多岐にわたる業務を担います。

PMO導入により、システム開発プロジェクトはさまざまな効果を得られるでしょう。たとえば、プロジェクトの成功率向上、開発期間の短縮、コスト削減、品質向上などが期待できます。これらの効果は、PMOがプロジェクト全体を俯瞰し、的確な支援を行うことで実現します。

近年、システム開発プロジェクトは複雑化、大規模化する傾向にあります。そのため、従来のプロジェクトマネジメント手法では対応が難しくなってきました。そこで、PMOのような専門組織による支援が不可欠となっているのです。

PMとの違い

PM(Project Manager)はプロジェクトの責任者として、計画立案から実行、進捗管理、課題解決まで、プロジェクト全体を管理し、成功に導く役割を担います。PMOは複数人で構成されたPMを支援する組織です。PMはプロジェクトの現場責任者、PMOはそれを支援する組織と考えるとわかりやすいでしょう。

PMはプロジェクトの目標達成に責任を負い、具体的な業務遂行を指揮します。たとえば、進捗会議の開催やタスクの割り当て、課題発生時の対応などです。一方、PMOはプロジェクトマネジメントの標準化や方法論の策定、プロジェクト間の情報共有、リソース配分の最適化などを担当します。

PMに向いている人の5つの特徴

PMOとして活躍している人にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、PMOに向いている人の5つの特徴について、それぞれ詳しく解説していきます。

自分の役割を理解しサポート役に従事できる

PMOは、プロジェクト全体を俯瞰し、PMやプロジェクトメンバーをサポートする役割を担います。自分の役割を正しく理解し、縁の下の力持ちとしてプロジェクトを支えることに喜びを感じられる人は、PMOとして活躍できるでしょう。

PMOは、プロジェクトの成功を陰で支える重要な役割です。自己主張が強く、自分が中心となってプロジェクトを動かしたいと考える人よりも、周囲をサポートすることにやりがいを感じる人の方が、PMOとして力を発揮できます。サポート役に徹することができるのは、PMOにとって非常に重要な資質といえるでしょう。

当事者意識を持ってプロジェクトに参画できる

PMOは多くの場合、外部のコンサルタントや専門家としてプロジェクトに参画します。外部からの参加であっても、プロジェクトを「自分ごと」として捉え、積極的に貢献しようとする姿勢が重要です。当事者意識を持つことで、課題の発見や改善提案など、より質の高いサポートを提供できます。

外部からの参加という立場上、当事者意識を持ちにくい状況もあるでしょう。しかし、積極的にプロジェクトに関わり、責任感を持って業務に取り組むことで、プロジェクトへの貢献度を高められます。当事者意識は、PMOとしてプロジェクトに深く関与するための重要な要素です。

エンジニア経験があり現場のことを理解できる

エンジニアとしての実務経験は、PMOとして大きなアドバンテージとなります。現場の状況やエンジニアの視点を理解していることで、より的確なサポートやアドバイスを提供できるからです。技術的な課題に対する理解が深いため、プロジェクトの円滑な進行に貢献できるでしょう。

エンジニア経験を持つPMOは、プロジェクト現場の状況をリアルに想像できます。たとえば、開発におけるボトルネックや課題を早期に発見し、適切な対応策を提案できるでしょう。現場を理解しているからこそ、的確なサポートができるのです。

メンバーの気持ちを尊重できる

PMOは、プロジェクトに関わるさまざまな立場の人々とコミュニケーションを取ります。メンバーの個性や状況を理解し、それぞれの気持ちを尊重することで、円滑なコミュニケーションと良好な人間関係を築けます。良好な人間関係は、プロジェクトの成功に不可欠です。

プロジェクトは、多くの人が関わるチームで行われます。PMOは、メンバー一人ひとりの気持ちを尊重し、良好なコミュニケーションを築くことで、チーム全体のパフォーマンスを高められます。メンバーの気持ちを尊重することは、PMOがプロジェクトを円滑に進めるための重要なスキルといえるでしょう。

問題解決意識を持ち、主体的に動ける

プロジェクトでは、予期せぬ問題が発生することがあります。PMOは、問題の早期発見と解決に向けて、主体的に動かなければなりません。問題解決意識を持ち、積極的に行動することで、プロジェクトの遅延や失敗を防ぎます。

PMOは問題を未然に防ぐ、または発生した問題を迅速に解決することで、プロジェクトへの影響を最小限に抑える役割を担います。指示待ちではなく、自ら考え行動することで、プロジェクトに大きく貢献できるでしょう。

PMOに求められる8つのスキル

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PMOがプロジェクトを成功に導くためには、さまざまなスキルが求められます。これらのスキルをバランス良く備えていることで、プロジェクトの円滑な進行と目標達成に大きく貢献できます。

1. コミュニケーション力

コミュニケーション力は、相手に情報を正確に伝えたり、相手の意図を理解したりする能力です。具体的には相手に分かりやすく説明する能力や、相手の意図を正確に読み取る能力などが必要です。

PMOは、プロジェクトに関わる多くの関係者とコミュニケーションを取ります。たとえばPM、プロジェクトメンバー、顧客、経営層などです。それぞれの立場や視点を理解し、適切なコミュニケーションを行うことで、プロジェクトを円滑に進められます。

2. ファシリテーション力

ファシリテーション力とは、会議やワークショップなどの場において、参加者の意見を引き出し議論を活性化させ、合意形成を促進する能力です。会議の目的や時間、参加者の状況に合わせて、適切な進行方法を選択し、参加者が積極的に議論に参加できる場をつくることが重要です。

PMOは、プロジェクトにおける各種会議を円滑に進める役割を担います。ファシリテーション力を発揮することで、参加者から有益な情報を引き出せます。活発な議論を促し、スムーズな意思決定を支援するためにも、ファシリテーション力は重要です。

3. 傾聴力

傾聴力は相手の話を注意深く聞き、その内容だけでなく、感情や背景まで理解しようとする能力です。相手の言葉に耳を傾け、共感を示し、質問を通じて理解を深めることが重要です。

プロジェクトメンバーや関係者の意見や要望を丁寧に聞くことで、課題やニーズを正確に把握できます。傾聴力を発揮することで、相手との信頼関係を構築し、より良い解決策を見出せるでしょう。傾聴は、PMOが関係者と良好な関係を築くための基盤となります。

4. 問題発見・解決能力

問題発見・解決能力は、プロジェクトで発生するさまざまな問題を早期に発見・分析し、適切な解決策を導き出す能力です。問題の本質を見抜く力、原因を特定する力、複数の解決策を検討し、最適な方法を選択する力が重要です。

PMOは、プロジェクトで発生する問題を迅速に解決することで、プロジェクトへの影響を最小限に抑える役割を担います。問題発見・解決能力が高いPMOは、プロジェクトを円滑に進めるうえで非常に頼りになります。

5. 経営者としての視点

経営者としての視点とは、プロジェクトを単なる作業の集まりとして捉えるのではなく、ビジネス全体、組織全体の目標達成に貢献するものとして捉える視点です。プロジェクトの目的や戦略を理解し、その中でPMOとしてどのように貢献できるかを考えることが重要です。

PMOが経営者視点を持つことで、プロジェクトの優先順位付けやリソース配分などを、より戦略的に判断できます。プロジェクトの成功だけでなく、組織全体の目標達成に貢献するために必要な力です。

6. プログラミング能力

プログラミング能力は、PMOにとって必須ではありませんが、あると非常に役立つスキルです。特に、システム開発プロジェクトにおいては、現場のエンジニアとのコミュニケーションを円滑に進めるうえで、プログラミングの知識があると理解が深まります。

プログラミング能力を持つPMOは、技術的な課題をより深く理解し、エンジニアとの共通言語を持てます。それにより、技術的な議論がスムーズに進み、より的確な支援が可能です。

7. リスクマネジメント能力

リスクマネジメント能力とは、プロジェクトに潜在するリスクを特定・分析し、適切な対応策を講じる能力です。リスクを未然に防ぐための予防策を講じたり、発生した場合の影響を最小限に抑えるための対応策を準備したりすることが重要です。

PMOは、プロジェクト全体のリスクを管理し、プロジェクトの安定的な進行に貢献します。リスクマネジメント能力が高いPMOは、プロジェクトの成功確率を高めます。

8. タイムマネジメント能力

タイムマネジメント能力とは、限られた時間の中で、効率的に業務を遂行する能力です。優先順位付け、計画立案、進捗管理などを行い、時間を有効活用することが重要です。

PMOは複数のプロジェクトやタスクを同時並行で担当することが多いため、タイムマネジメント能力が欠かせません。

PMOの役職と求められるスキル

PMOには、役割に応じていくつかの職種が存在します。それぞれの職種は、プロジェクトにおける責任範囲や求められるスキルが異なってきます。ここではPMOの職種と、それぞれに求められるスキルを紹介します。

PMOアドミニストレータ

PMOアドミニストレータは、PMOにおける事務作業やサポート業務を担う職種です。具体的には、会議の準備や議事録作成、資料作成、データ収集、進捗管理のサポートなどを行います。プロジェクトの円滑な進行を後方支援する重要な役割です。

PMOアドミニストレータには、正確性、緻密さ、事務処理能力などが求められます。また、Word、Excel、PowerPointなどの基本的なPCスキルも必要です。細かい作業が得意で、縁の下の力持ちとしてプロジェクトを支えたいという人に向いています。

PMOエキスパート

PMOエキスパートは、PMOにおいて専門的な知識や経験を活かし、プロジェクトマネジメントの方法論の策定や改善、プロジェクトの進捗管理、リスク管理、品質管理などを担当する職種です。プロジェクトマネジメントに関する高度な知識と経験が求められます。

PMOエキスパートには、プロジェクトマネジメントに関する深い知識、分析力、問題解決能力などが求められます。また、コミュニケーション能力やファシリテーション能力も重要です。論理的思考力があり、プロジェクトを成功に導くために積極的に貢献したいという人に向いています。

PMOマネージャー

PMOマネージャーは、PMOの責任者として、PMOの運営、組織体制の構築、メンバーの育成などを担当する職種です。PMO全体としての戦略立案や実行も行います。高いマネジメント能力とリーダーシップが求められます。

PMOマネージャーには、高いマネジメント能力、リーダーシップ、戦略立案能力、コミュニケーション能力などが求められます。また、プロジェクトマネジメントに関する幅広い知識と経験も必要です。組織をまとめ、目標達成に向けてチームを率いていくことにやりがいを感じる人に向いています。

エンジニア経験とコミュニケーション力を活かしてPMOになろう

PMOに向いている人の特徴としては、サポート役に従事できる、当事者意識を持てる、現場を理解できる、メンバーの気持ちを尊重できる、問題解決意識と主体性がある、などが挙げられます。これらの特徴を備えている人は、PMOとして活躍できるでしょう。

特に、システム開発における上流工程から下流工程までの経験を持つ人は、プロジェクト全体を俯瞰的に捉えられるため、PMOへのキャリアアップに非常に有利です。

もしあなたがエンジニアとしての経験を活かし、プロジェクトマネジメントの分野でキャリアアップを目指しているなら、ぜひ弊社のPMO募集にご応募ください。あなたの経験とスキルを、プロジェクトの成功のために活かしてみませんか?

NEWINGSでは、PMOマネジャーを含め、PMOやSEを募集中です。
SEの経験が浅い方が現場で活躍したり、SEのみの経験からPMOへとキャリアアップした方もいます。

ご興味のある方はぜひ一度、募集要項をご覧いただけますと幸いです。
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この記事の監修

NEWINGS株式会社
所在地:東京都中央区築地3丁目1番12号 フィル・パーク TOKYO GINZA Shintomi Lab. 7階
設立:2015年2月6日
電話:03-6274-8725
HP:https://new-ings.co.jp/

2015年に創業してから、PMO支援やシステムコンサルティング、システム開発支援など幅広いIT事業を手掛けています。特にPMO支援には注力しており、開発経験を持ったPMOがPMのサポート役として業務支援やマネジメントを行っています。今までの経験を活かし、同じくIT業界で働く人に役立つ情報を発信しています。