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プロジェクトマネージャー(PM)の転職、”次のキャリア”見えていますか?PMO専門企業という選択肢

更新日:2026/05/25
PM(プロジェクトマネージャー)の転職市場は、DX推進を背景に需要が拡大しています。本記事では年収相場や求められるスキル、PMOを含むキャリアパスの選択肢、転職成功のステップを解説。PM経験を活かしてキャリアアップを目指す方は必見です。
目次
はじめに
プロジェクトマネージャー(PM)は、システム開発プロジェクトの企画から完了までを統括し、プロジェクト全体の成功に責任を持つ職種です。DX推進や大規模システム刷新の増加にともない、PM人材の需要はかつてないほど高まっています。
「今の環境で自分の市場価値を十分に発揮できているだろうか」「もっと大きなプロジェクトに挑戦したい」──PMとして経験を積む中で、こうした思いを抱いている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、PMの転職市場の最新動向から年収相場、求められるスキル、キャリアパスの選択肢、そして転職を成功させるための具体的なステップまでを網羅的に解説します。PMとしてのキャリアをさらに広げたいと考えている方、PMOなど新たなキャリアの可能性を探っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事で言いたいこと
⚫︎PM転職は市場価値が高い今こそ、キャリアの選択肢を広げるチャンス
⚫︎PMの経験やスキルはPMOとの親和性が高く、新たなキャリアパスとして注目されている
⚫︎転職成功のカギは「自分の強みの言語化」と「PM以外の選択肢も視野に入れること」
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PM転職市場の最新動向
プロジェクトマネージャー(PM)の転職市場は、近年大きく変化しています。転職を検討しているPMやPMを目指すエンジニアにとって、市場の動向を把握しておくことは、適切なタイミングと方向性でキャリアを動かすために欠かせません。
DX推進を背景としたPM需要の拡大
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が企業の経営課題として定着したことで、PM人材の需要はかつてないほど拡大しています。基幹システムの刷新やクラウド移行、業務プロセスのデジタル化といったプロジェクトが全国的に増加しており、それらを統括できるPMの確保が多くの企業にとって急務となっています。
加えて、リモートワークの普及によりオンライン環境でのプロジェクト運営が一般化したことも、PM需要を押し上げる要因のひとつです。対面で進めていたプロジェクトをリモートで円滑に回すには、これまで以上に計画的な管理と高いコミュニケーション設計スキルが求められるため、経験豊富なPMの価値がさらに高まっています。
こうした背景から、SIerだけでなく事業会社やITサービス企業でもPMの採用ニーズは拡大傾向にあります。PM経験者にとっては転職先の選択肢が広がっている状況です。
PM求人が増えている業界・領域
PM求人が特に増加しているのは、金融・保険、官公庁、製造業といった大規模システムを抱える業界です。これらの業界では、老朽化した基幹システムの刷新や法制度改正への対応など、数年単位の大規模プロジェクトが次々と発生しており、プロジェクトを推進できるPM人材が慢性的に不足しています。
IT業界に目を向けると、SaaSプロダクトの開発やAI・データ活用基盤の構築など、成長領域での求人も目立ちます。従来型のウォーターフォール開発だけでなく、アジャイル開発のプロジェクトマネジメントを担えるPMへのニーズも高まっており、PMに求められる経験の幅は広がりつつあります。
また、コンサルティングファームやPMO専門企業がPM経験者を積極的に採用する動きも活発です。クライアント企業のプロジェクトを外部から支援するポジションは、複数の業界・プロジェクトを経験できるため、キャリアの幅を広げたいPMにとって魅力的な選択肢となっています。
企業が求めるPM像の変化
PM採用において企業が重視するポイントは、近年明確に変わりつつあります。以前は「特定の技術領域に精通していること」が評価の中心でしたが、現在は「プロジェクトをどのようにマネジメントし、成功に導いたか」というプロセスと成果が問われる傾向が強まっています。
具体的には、採用面接の場で「何でもできます」というゼネラリスト的なアピールよりも、「大規模ベンダーコントロールに強みがある」「品質管理の仕組みをゼロから構築した経験がある」といった、具体的な強みを明示できるPMが高く評価されます。特に30代後半以降の転職では、自分の「できること(Can)」と「やりたいこと(Will)」の両方を言語化しておくことが、選考突破のカギになります。
技術的な判断力だけでなく、クライアントや経営層と対等にコミュニケーションを取れるビジネス視点を持ったPMへの期待も高まっています。プロジェクトの成功を「技術面」と「ビジネス面」の両方から推進できる人材こそ、今の転職市場で最も求められるPM像だといえるでしょう。
PMの平均年収と転職後の年収相場
プロジェクトマネージャー(PM)はIT業界の中でも年収水準が高い職種のひとつです。ただし、年代や転職先の業態によって提示される年収には幅があるため、自分の市場価値を正しく把握しておくことが転職成功のポイントになります。
年代別・転職先別の年収レンジ
PMの平均年収は約889万円で、IT系職種の中でもトップクラスの水準にあります。ただし、年代や経験年数、転職先の業態によって実際の提示年収には大きな差が生まれます。
30代前半でPMとしてのキャリアが浅い場合、日系SIerでの転職時の提示年収は600万〜800万円程度が目安です。30代後半以降になり、複数プロジェクトのマネジメント実績が積み上がってくると、SIerでも800万〜1,200万円の年収レンジが一般的になります。特に優秀なPMに対しては1,300万円以上を提示するSIerも増えており、年収水準は上昇傾向にあります。
コンサルティングファームに転職した場合は、1,500万円程度まで上がるケースもあります。一方、事業会社の情シス部門やPMO専門企業への転職では、年収レンジはSIerと同等かやや高めの水準となることが多く、企業規模やポジションによって幅が出やすい傾向です。
PMとして年収を上げるための戦略
PM転職で年収アップを実現するには、市場から高く評価される経験を意識的に積み上げていくことが大切です。年収を左右する要素はいくつかありますが、特にインパクトが大きいのは「担当プロジェクトの規模」と「マネジメント領域の広さ」の2つです。
数十人規模のプロジェクト経験と、数百人規模のプロジェクト経験では、転職時の評価に明確な差が出ます。大規模プロジェクトでは、複数ベンダーのコントロールやステークホルダー間の利害調整など、より高度なマネジメントスキルが求められるため、その経験自体が市場価値の証明になるからです。
また、進捗管理だけでなく、品質管理・コスト管理・リスク管理といったプロジェクト管理の複数領域をカバーできるPMは、年収交渉においても有利に働きます。加えて、PMP®などの資格を取得しておくと、スキルの客観的な裏付けとなり、特に異業種への転職で効果を発揮するでしょう。
もうひとつ見逃せないのが、「どのポジションで転職するか」という視点です。同じPM経験を活かす場合でも、コンサルティングファームのコンサルタント職やPMO専門企業のマネージャー職など、ポジションを変えることで年収レンジが一段上がるケースは少なくありません。自分の経験がどのポジションで最も評価されるかを見極めることが、年収アップの近道になります。
PM経験者の転職先・キャリアパス6選
プロジェクトマネージャー(PM)として培ったマネジメントスキルや技術的知見は、さまざまな職種・業態で高く評価されます。PM経験を活かせる代表的な6つのキャリアパスについて、それぞれの特徴や向いている人のタイプを紹介します。
別企業のPM
PM経験者にとって最もスムーズな転職先が、別の企業でPMポジションに就くキャリアパスです。同職種への転職であるため、これまでの経験やスキルをそのまま活かせ、即戦力として評価されやすい点が大きなメリットです。
同じPM職でも、業界や企業規模を変えることで経験の幅を広げられます。たとえば、中小規模のプロジェクトを中心に担当してきたPMが、金融や官公庁といった大規模プロジェクトを手がける企業に移ることで、マネジメントの難易度もスケールも大きく変わります。
転職先の業界や企業文化によってPMに求められる役割は異なります。「どんな環境で、どんな規模のプロジェクトに携わりたいか」を明確にしておくことが、転職後の満足度を左右するポイントです。
コンサルティングファーム
PM経験を活かしてコンサルティングファームに転職するキャリアパスも、年収アップやスキルの幅を広げたいPMに人気の選択肢です。コンサルティングファームでは、クライアント企業の経営課題をIT戦略の観点から解決する役割を担うため、PMの業務よりもさらに上流の工程に携わることになります。
PMが「決められたプロジェクトの中で最大の成果を出す」役割であるのに対し、コンサルタントは「そもそもどんなプロジェクトが必要か」を企画・提案するところから関わります。プロジェクトの枠組みを超えて、経営レベルの意思決定に影響を与えたいと考えるPMにとっては、やりがいの大きい環境です。
ただし、コンサルティングファームでは高い論理的思考力やプレゼンテーション能力が求められるほか、短期間で成果を出すスピード感も重視されます。PM経験に加えて、ビジネス視点での提案力を磨いておくことが、コンサル転職を成功させるカギとなるでしょう。
事業会社の情シス・IT部門
SIerやITベンダー側でPMを務めてきた方にとって、事業会社の情報システム部門やIT部門への転職は、「ユーザー側の立場でプロジェクトに関わりたい」というニーズに応えるキャリアパスです。
事業会社のIT部門では、自社の業務課題に対してITを活用した解決策を企画し、外部ベンダーを選定・管理しながらプロジェクトを推進する役割を担います。SIer側で培ったベンダーコントロールの経験や、開発プロジェクトの全体像を理解している知見は、ユーザー企業側でも大きな強みとして評価されます。
ひとつのプロジェクトが完了して終わりではなく、システムの運用・改善まで長期的に関わることができる点も、事業会社ならではの特徴です。腰を据えて自社のビジネスに貢献したいと考えるPMに向いているキャリアパスだといえるでしょう。
PdM(プロダクトマネージャー)
プロジェクトの管理から一歩進んで、プロダクト(製品・サービス)そのものの成長に責任を持つポジションがPdM(プロダクトマネージャー)です。PMとして培ったマネジメント力を活かしつつ、より事業戦略に近い立場で働きたい方に適したキャリアパスです。
PdMは、市場のニーズや競合状況を分析し、プロダクトの方向性を定めたうえで、開発チームやマーケティングチームと連携しながらプロダクトの企画・改善を推進します。PMが「プロジェクトの成功」にフォーカスするのに対し、PdMは「プロダクトの成功」に責任を持つ点が大きな違いです。
SaaSやWebサービスを展開する企業を中心にPdMの需要は拡大しており、PM経験者がPdMに転身するケースも増えています。ただし、PdMにはユーザーリサーチやデータ分析、ビジネスモデルへの理解など、PMとは異なるスキルセットも必要です。転職前に不足している領域を把握しておくことが大切です。
CTO・経営層
PMとしての経験を積み重ねた先に、CTO(最高技術責任者)や経営層へとステップアップするキャリアパスもあります。プロジェクト単位のマネジメントから、組織全体の技術戦略や事業判断に関わるポジションへと役割が大きく広がります。
CTOは企業の技術的な方向性を決定し、開発組織全体をリードする立場です。個別のプロジェクトを成功させる能力に加えて、複数プロジェクトを同時に統括する視点や、技術投資の意思決定を経営目線で行える力が求められます。
このキャリアパスは、PM経験が長く、技術とビジネスの両面に深い知見を持つ方に向いています。スタートアップやベンチャー企業では、PM経験者がCTOとして迎えられるケースも珍しくなく、経営に直接関わりたいという志向を持つPMにとっては挑戦しがいのある選択肢です。
PMO専門企業
PMとして培ったマネジメント経験を、特定のプロジェクトの責任者としてではなく、プロジェクト支援のプロフェッショナルとして活かすのが、PMO専門企業でのキャリアです。PMOはプロジェクトの全体像を俯瞰しながら、進捗管理・品質管理・リスク管理などの仕組みを整え、プロジェクトの成功を裏方から支える役割を担います。
PMO専門企業で働く最大の魅力は、複数のクライアントのプロジェクトに参画できるため、業界や規模の異なるプロジェクト経験を短期間で積み重ねられる点にあります。ひとつの企業に所属しながらも、金融・官公庁・製造業など幅広い業界の大規模プロジェクトに携わることで、マネジメントスキルが加速度的に磨かれていきます。
また、PMO専門企業ではチーム単位でプロジェクトに参画するケースが一般的です。個人で常駐するフリーランスPMOとは異なり、社内のメンバーと連携しながら支援にあたれる安心感があります。「PMの経験を活かしたいが、特定のプロジェクトの全責任を負うプレッシャーから離れたい」「より多くのプロジェクトを経験してスキルの幅を広げたい」と考えるPMにとって、PMO専門企業は有力な転職先のひとつです。
PMの"次のキャリア"としてPMOが注目される理由
ここまでPMの転職先としてさまざまなキャリアパスを紹介してきましたが、近年特に注目度が高まっているのがPMOという選択肢です。なぜ今PMOが注目されているのか、PMの経験がどのように活きるのかを詳しく見ていきましょう。
PMOとは?PMとの違いを整理
PMはプロジェクトの最終的な意思決定と成果に対して責任を負う「プロジェクトの責任者」です。一方、PMOはプロジェクトの計画から完了まで横断的に支援し、PMの意思決定を支えるための管理体制の構築や課題の早期発見・対策の推進を担う「プロジェクト支援のプロフェッショナル」です。
わかりやすく言えば、PMが「プロジェクトをどこに向かわせるか」を決める役割だとすると、PMOは「プロジェクトがその方向に確実に進むための仕組みを整える」役割を担います。
PMOはPMの補佐役と思われがちです。しかし、実際にはプロジェクト全体を俯瞰し、PMやクライアントが見落としているリスクや問題点を先回りして指摘するなど、プロジェクトの成否に直結する重要なポジションです。
なぜ今PMOの需要が急増しているのか
PMO人材の需要が急速に高まっている最大の要因は、プロジェクトの大規模化・複雑化にあります。DX推進や基幹システムの刷新といったプロジェクトでは、開発期間が数年に及び、関係するベンダーやステークホルダーも多岐にわたります。こうしたプロジェクトでは、PMひとりの力だけでは進捗・品質・コスト・リスクのすべてを管理しきれないため、PMOによる組織的な支援体制が不可欠になっています。
コンサルティングファームにプロジェクト管理を依頼すると、コストが高額になりやすいという事情もあります。一方で、SIerは開発業務が本業であるため、上流工程のマネジメント支援には必ずしも柔軟に対応できません。コンサルほど高コストではなく、SIerよりもマネジメントに特化した支援ができるPMO専門企業は、この2つの隙間を埋める存在として引き合いが増え続けています。
こうした背景から、金融機関や官公庁をはじめとする大規模プロジェクトを抱える組織を中心に、PMO人材の採用ニーズは今後もさらに拡大していくと見られます。
PM経験がPMOでどう活きるのか
PMとしてプロジェクト全体を統括してきた経験は、PMOの業務においてそのまま強みになります。なぜなら、PMOに求められる「プロジェクトの全体像を俯瞰する力」「リスクを察知する力」「関係者間の調整力」は、いずれもPMが日常的に発揮しているスキルと重なるからです。
たとえば、PMとして進捗の遅れやリスクの予兆を察知してきた経験は、PMOとしてプロジェクトの問題点を早期に抽出し、対策を推進する業務に直結します。また、ベンダーやクライアントとの折衝経験も、PMOが担うステークホルダー間のコミュニケーション設計や合意形成のサポートに活かせます。
SE出身のPMであれば、技術的な知見を持ったPMOとして現場レベルの課題にも踏み込んだ支援が可能です。これは、開発チームからの信頼も得やすくなります。PMの経験がそのままPMOとしての即戦力につながるという点で、PM経験者にとってPMOは非常に親和性の高いキャリアです。
PMOだからこそ得られるスキルとキャリアの安定性
PMOとしてキャリアを築く大きなメリットのひとつは、技術の変化に左右されないスキルが身につく点です。PMOの業務は特定のプログラミング言語や技術基盤に依存せず、プロジェクトマネジメントの手法や管理プロセスの設計・運用が中心となります。IT業界では技術トレンドが数年単位で変化しますが、プロジェクトを成功に導くための管理スキルは普遍的に求められ続けるため、長期的なキャリアの安定性が高い職種だといえます。
PMO専門企業で複数のプロジェクトに参画することで、業界を横断した幅広い経験を積むこともできます。金融、官公庁、製造業など異なる業界のプロジェクトを経験するたびに、新たな業務知識やマネジメントの引き出しが増えていくため、PMOとしての市場価値は年数を重ねるほど高まっていくでしょう。
PMとして「ひとつのプロジェクトの成功」に集中する働き方に対して、PMOは「プロジェクト支援のプロフェッショナル」として多くのプロジェクトの成功に貢献できるポジションです。特定のプロジェクトの全責任をひとりで背負うプレッシャーから離れつつも、プロジェクトの成功に深く関わり続けたいと考えるPM経験者にとって、PMOは理想的なキャリアの選択肢になり得るでしょう。
PM経験者がPMOへ転職する際のポイント
PMOに興味を持っても、「PMO未経験でも転職できるのか」「PMとは違う働き方に適応できるか」といった不安を感じる方は少なくありません。ここでは、PMO転職を具体的に検討する際に押さえておきたいポイントを整理します。
PMO未経験でも活躍できる人の特徴
PMOの実務経験がなくても、PM経験やSE経験を通じて培ったスキルがあれば、PMOとして十分に活躍できる素地を持っています。実際に、PMO専門企業ではPMO未経験者を採用し、入社後にPMOとしてのキャリアをスタートさせている事例も数多くあります。
PMO未経験から活躍している人に共通する特徴は、主に次の3つです。
⚫︎プロジェクト全体を俯瞰する視点がある:自分の担当領域だけでなく、プロジェクト全体の進捗や課題に目を配る習慣があるPMやSEは、PMOの業務に自然と適応できる傾向がある
⚫︎問題を発見したら自ら動ける能動性がある:PMOは指示を待つ立場ではなく、自ら課題を見つけてPMやクライアントに提言する役割のため、能動的に動ける姿勢が不可欠
⚫︎立場の異なる関係者と円滑にやり取りできる:開発チーム・クライアント・ベンダーなど、利害の異なる関係者の間に立って調整を進められるコミュニケーション力が求められる
PMやSEとして日々の業務でこれらの動き方を意識してきた方であれば、PMO未経験であっても早い段階で戦力として活躍できるでしょう。
チームで参画するPMOという働き方
PMOの働き方には、個人でプロジェクトに常駐するスタイルと、複数名のチームとしてプロジェクトに参画するスタイルがあります。特にPMO専門企業では、後者のチーム参画型を採用しているケースが多く、PMO未経験者にとっても安心してキャリアをスタートできる環境が整っています。
チーム参画型のPMOでは、経験豊富なメンバーと一緒にプロジェクトに入るため、わからないことがあればすぐに相談できる体制があります。個人で常駐するフリーランスPMOの場合は、プロジェクト先で自力で立ち回る必要がありますが、チーム型であれば社内のナレッジや過去のプロジェクトで蓄積されたノウハウを活用しながら業務に取り組めます。
また、チームとして参画することで、プロジェクト内での発言力や提案力も高まります。PMOがひとりで指摘するよりも、チームとしての知見にもとづいた提案のほうがクライアントやPMに受け入れられやすく、プロジェクトへの貢献度も大きくなります。組織に属しながらも多様なプロジェクトを経験できるチーム参画型のPMOは、安定とスキルアップを両立できる働き方として注目されています。
転職時のアピールポイントの整理方法
PMOへの転職を成功させるためには、これまでのPMやSEとしての経験を「PMOの業務でどう活かせるか」という視点で整理し直すことが重要です。PMOが求められるスキルはPMと重なる部分が多いため、経験の伝え方を工夫するだけで、採用側の評価が大きく変わります。
具体的には、次の3つの観点で自分の経験を棚卸ししてみると、アピールポイントが明確になります。
⚫︎プロジェクト管理の経験:どの規模のプロジェクトで、どの管理領域(進捗・品質・コスト・リスクなど)を担当したか
⚫︎関係者調整の経験:クライアント・ベンダー・開発チームなど、どのような立場の関係者とどのように連携してきたか
⚫︎課題発見・改善提案の経験:プロジェクト進行中に自ら問題点を見つけ、改善策を提案・実行したエピソードがあるか
PMOの選考では「指示されたことを正確にこなせるか」よりも、「自らプロジェクトの課題を発見し、解決に向けて動けるか」が重視されます。過去の経験を振り返る際は、単に「何を担当したか」だけでなく、「自分の判断や行動がプロジェクトにどのような影響を与えたか」まで掘り下げて言語化しておくと、説得力のあるアピールが可能です。
PM転職を成功させるための5つのステップ
ここまでPMの転職市場やキャリアパスについて解説してきましたが、最後に転職活動を具体的に進めるための5つのステップを紹介します。どのキャリアパスを選ぶ場合でも共通して役立つ内容なので、転職準備の参考にしてください。
①転職の目的を整理する
転職活動を始める前に、まず「なぜ転職したいのか」「転職によって何を実現したいのか」を明確にしておくことが、すべての土台になります。目的が曖昧なまま転職活動を進めると、求人選びの軸がぶれやすくなり、結果として入社後のミスマッチにつながるリスクが高まります。
目的を整理する際は、「できること(Can)」と「やりたいこと(Will)」の2つの軸で考えるのが効果的です。たとえば、「大規模プロジェクトのマネジメント経験を活かしたい(Can)」「技術に依存しない普遍的なスキルを身につけたい(Will)」のように、現在の強みと今後の方向性を分けて言語化しておくと、転職先の選定基準が明確になります。
年収アップ・ポジションの変化・働き方の改善など、転職で叶えたい条件が複数ある場合は、優先順位をつけておくことも大切です。すべての条件を満たす求人は多くないため、「これだけは譲れない」という軸を事前に決めておくことで、迷わず判断できるようになります。
②自分の強みを「言語化」する
PMの業務範囲は広いため、「PMをやっていました」だけでは採用側に強みが伝わりません。転職市場で評価されるためには、自分のPM経験の中で「何が得意で、どんな成果を出してきたのか」を具体的に言語化しておく必要があります。
強みを整理する際は、次のような切り口で振り返ると整理しやすくなります。
プロジェクトの規模:何人規模のチームで、どの程度の予算・期間のプロジェクトを担当したか
担当した管理領域:進捗管理・品質管理・コスト管理・リスク管理のうち、特に注力した領域はどこか
具体的な成果:スケジュール通りにリリースを達成した、品質改善の仕組みを構築した、など定量・定性の両面で語れるエピソード
特に30代後半以降の転職では、ゼネラリスト的な「何でもできます」というアピールよりも、「ベンダーコントロールに強みがある」「品質管理の仕組みをゼロから立ち上げた経験がある」といった具体性のあるアピールのほうが、採用側の印象に残りやすくなります。
③業界・企業研究で転職先の選択肢を広げる
PM経験を活かせる転職先は、同業種の別企業だけではありません。本記事で紹介してきたように、コンサルティングファーム・事業会社・PMO専門企業など、PMの経験が評価される業態は多岐にわたります。最初から選択肢を狭めず、幅広い視点で転職先を検討することが、納得のいく転職を実現するために重要です。
業界・企業研究を進める際は、求人票の情報だけでなく、企業のホームページや採用ページ、社員インタビュー記事などにも目を通しましょう。そのうえで、「その企業でPMやPMOがどのような役割を果たしているか」を具体的にイメージすることが大切です。
同じ「PM募集」の求人でも、企業によって任される範囲やプロジェクトの規模は大きく異なります。また、「PMO募集」の求人であっても、チームで参画するスタイルなのか個人で常駐するスタイルなのかによって、働き方は大きく変わります。求人票の表面的な条件だけでなく、実際の働き方や成長環境まで調べておくことが、転職後のミスマッチを防ぐカギになります。
④PMOという選択肢も視野に入れる
PM転職を考える際、「別の企業でPMを続ける」か「コンサルにキャリアチェンジする」という2つの選択肢を中心に検討しがちです。しかし、本記事で解説してきたように、PMO専門企業という第3の選択肢もぜひ視野に入れてみてください。
PMOは、PMとして培ったマネジメントスキルや関係者調整力をそのまま活かせるうえに、特定の技術に依存しないキャリアを築ける職種です。複数の業界・プロジェクトを横断的に経験できるため、PMとして1社にとどまっていては得られないスキルの幅と深さを同時に手に入れられます。
特に、「SE経験はあるがPMO経験はない」「PMの経験を活かしたいが、次のキャリアの方向性に迷っている」という方にとって、PMO専門企業は新たな可能性を開く転職先になり得ます。まずはPMO専門企業の求人情報や募集要項に目を通し、自分の経験がどのように活かせるかを確認してみることをおすすめします。
⑤転職エージェントと直接応募を併用する
PM・PMOの転職活動では、転職エージェントの活用と企業への直接応募を併用することで、より多くの選択肢にアクセスできるようになります。それぞれにメリットがあるため、どちらか一方に頼るのではなく、両方を並行して進めるのが効果的です。
転職エージェントは、一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえる点や、年収交渉・面接対策などのサポートを受けられる点が大きな強みです。PM・PMO領域に強いエージェントを選べば、自分では見つけられなかった求人に出会える可能性も高まります。
一方、企業の採用ページからの直接応募には、エージェントを介さない分、企業側の採用コストが抑えられます。これが選考で有利に働くケースもあります。特にPMO専門企業など、企業規模がそこまで大きくない会社では、直接応募のほうがスピーディーに選考が進むことも少なくありません。
どちらのルートで応募する場合でも、ここまで解説してきた「転職の目的整理」「強みの言語化」「企業研究」をしっかり行っておくことが、選考を有利に進めるための共通の前提条件です。
PMの転職は"選択肢を広げること"が成功のカギ
プロジェクトマネージャー(PM)の転職市場は、DX推進や大規模プロジェクトの増加を背景に、かつてないほど活況を呈しています。PM経験者にとっては選択肢が豊富にある恵まれた状況ですが、だからこそ「別の企業でPMを続ける」という一択にとらわれてはいけません。キャリアの可能性を広げる視点を持つことが転職成功のカギになります。
記事で解説してきたように、PM経験を活かせるキャリアパスの中でも、PMOは特に親和性の高い選択肢です。PMとして培ったスキルをそのまま活かせるうえ、技術トレンドに左右されない長期的なキャリアの安定性が手に入ります。
私たちNEWINGSは、金融機関や官公庁の大規模プロジェクトに複数名のPMOチームとして参画し、プロジェクトの成功を支援しているPMO専門企業です。現在、次のような方を積極的に募集しています。
⚫︎PMO経験者はもちろん、PMO未経験のPM経験者・SE経験者も大歓迎
⚫︎チームでの参画スタイルのため、未経験でも先輩のサポートを受けながら成長できる環境
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