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IT系BPOとは?委託できる業務や選び方、意外な落とし穴

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更新日:2025/06/06

IT系BPOとは、IT業務を専門企業に委託する仕組みです。本記事では委託できる業務の例やメリット・デメリット、委託先選びのポイントまで詳しく解説します。情報システム部門の負担を軽減したい企業、専門人材の不足でデジタル化が遅れている企業におすすめの記事です。

目次

  1. はじめに
  2. NEWINGSでは一緒に働く仲間を募集中です!
  3. この記事で言いたいこと
  4. IT系BPOとは
  5. IT系BPOで委託できる業務例
  6. IT系BPOの3つのメリット
  7. IT系BPOの3つのデメリット
  8. IT系BPOの導入が向いている企業
  9. IT系BPOを選ぶ5つのポイント
  10. IT系BPOを導入する際の3つの注意点
  11. IT系BPOはNEWINGSにおまかせ

はじめに

業務のIT化が進む中で注目を集めているのが「IT系BPO」です。これは、システムの運用や開発、ヘルプデスク対応などのIT業務を、専門の外部企業に委託できるサービスです。これにより、業務の効率化と品質向上を図れます。

近年のIT技術の発展・普及は目覚ましく、「社内のIT人員が足りない」「DXを進めたいが手が回らない」と感じている方も多いでしょう。限られた人材やリソースの中で、どうやってIT体制を整えるかは、多くの企業に共通する悩みです。

本記事では、IT系BPOの基本から委託できる業務内容、導入のメリット・デメリット、委託先を選ぶ際のポイントまで、詳しく解説します。情報システム部門に課題を感じている方や、外部の力を借りて業務改善を図りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

NEWINGSでは一緒に働く仲間を募集中です!

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NEWINGSでは、PMOマネジャーを含め、PMOやSEを募集中です。

SEの経験が浅い方が現場で活躍したり、SEのみの経験からPMOへとキャリアアップした方もいます。
ご興味のある方はぜひ一度、募集要項をご覧いただけますと幸いです。
募集要項一覧|NEWINGS株式会社

この記事で言いたいこと

⚫︎IT系BPOでは情報システムに関する業務をまとめて外出しできる
⚫︎IT系BPOは人手や専門人材が不足している企業におすすめ
⚫︎コア業務や強みのある部分をBPOしないよう気を付けよう

IT系BPOとは

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ITを取り巻く環境は急速に変化しています。DXの推進やクラウド化、セキュリティ強化など、企業が抱える課題は年々複雑になっています。そうした中で、限られた人員で効率よくIT業務を回すために選択肢として、IT系BPOの導入が注目されています。

IT系BPOで委託できる業務例

IT系BPOでは、IT領域に関わるさまざまな業務を外部に任せられます。ここでは代表的な委託業務を4つ紹介します。

システムの開発・構築

システムの開発や構築業務では、要件定義から設計・実装・テストに至るまでの一連の工程をBPO事業者に委託できます。専門知識を持ったエンジニアが対応するため、品質の高いシステムを効率よく導入できるのが大きなメリットです。

新システムの立ち上げやリニューアルの際、社内リソースだけでは対応が難しい場合もあります。開発体制を柔軟に拡張したいときや、自社に十分な技術者がいないケースでは、外部の力を借りることが現実的な選択となります。

システムの運用・保守

既存システムの安定運用や保守管理も、BPOの対象としてよく利用されています。事業者によっては、BPOで開発したシステムの運用・保守を、そのまま任せることも可能です。障害対応や定期的なアップデート、ログ監視など、地道で手間のかかる作業を外部に任せることで、社内の負担を大きく減らせます。

日々の運用作業が社内の人材を圧迫している、または属人化しているといった場合には、運用業務の外部委託によって体制の安定化が期待できます。特に24時間体制が求められるシステムでは、有効な手段です。

IT系のヘルプデスク

ヘルプデスク業務では、社内からのITに関する問い合わせ対応やトラブルシューティングを外部に任せられます。専門のサポート要員が対応するため、迅速で的確なサポートを提供しやすくなります。

問い合わせ対応が多く、本来の業務に集中できないといった状況では、ヘルプデスクの委託が効果的です。特に拠点が複数ある企業や、IT機器を多く扱う環境では、対応品質の平準化にもつながります。

IT資産の管理

PCやサーバー、ソフトウェアライセンスなど、IT資産の管理業務も委託可能です。この一環として、キッティング作業を委託できることもあります。在庫管理やライフサイクル管理、棚卸などを一括して任せることで、情報の一元化と管理精度の向上が期待できます。

資産の台帳が煩雑になっていたり、更新・廃棄の管理が曖昧になっていたりする場合には、外部に任せることで管理体制の見直しが可能です。コンプライアンスやセキュリティの観点からも、適切な管理が求められる業務です。

IT系BPOの3つのメリット

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IT系BPOを導入することで、業務の効率化やリスクの低減、組織の体制強化など、さまざまなメリットが得られます。ここでは代表的な3つのメリットを紹介します。

メリット1.高い専門性を活かした業務改善

IT系BPOでは、IT分野に精通した外部の専門スタッフが業務を担当します。これにより、自社では対応が難しい高度な技術やノウハウを活用した業務改善が可能です。

例えば、セキュリティ対策やシステム運用の効率化といった分野で、自社独自では見落としがちな課題にも的確に対応できます。業務の精度が上がり、結果的にトラブルの未然防止やサービス品質の向上にもつながります。

メリット2.コスト削減とリソース不足の解消

外部に業務を委託することで、人件費や教育コスト、システム運用にかかる固定費を抑えられます。また、自社で採用・育成する負担も軽くなるため、限られたリソースの有効活用が可能です。

慢性的な人手不足に悩んでいる場合でも、必要な業務を必要なときに外部に依頼できるようになります。結果として、全体のコストバランスを整えつつ、安定した業務体制を築きやすくなります。

メリット3.コア業務への集中

IT系BPOを活用すれば、日常的なルーチン業務や専門性の高い作業を外部に任せられます。その分、社内の人材を戦略的な取り組みや意思決定といったコア業務に集中させられるでしょう。

例えば、新規サービスの企画や事業拡大に向けたプロジェクト推進など、経営の方向性に関わる活動に力を注げるようになります。組織としての動きが活発になり、中長期的な成長にもつながります。

IT系BPOの3つのデメリット

IT系BPOには多くのメリットがある一方で、注意すべき点も存在します。ここでは、導入前に押さえておきたい3つのデメリットについて紹介します。

デメリット1.セキュリティリスクの懸念

IT系業務では、顧客情報や業務データなどの重要な情報を扱うことが多いです。外部に業務を委託することで、情報漏えいや不正アクセスといったリスクが高まる可能性があります。特にクラウド型サービスを活用する場合や、海外の委託先を選んだ場合には、国内と異なるセキュリティ基準にも注意が必要です。

このリスクを軽減するには、BPO業者がどのようなセキュリティ対策を講じているかを確認しましょう。具体的には、ISMS認証の取得有無やアクセス権限の管理体制、データの暗号化方法などをチェックします。

デメリット2.委託先選定の難しさ

BPO業者によって対応できる領域や得意分野、サービス品質にはばらつきがあります。専門性が不十分な業者を選んでしまうと、期待していた効果が得られないばかりか、かえって業務の混乱を招くこともあります。

これを防ぐには、導入前に業務内容と目的を明確にしましょう。それにマッチする実績と専門性を持つ委託先を選ぶことが大切です。また、トライアル契約や段階的な導入を検討することで、ミスマッチのリスクを抑えやすくなります。

デメリット3.社内にノウハウが蓄積されづらい

業務を外部に委ねることで、社内での実務経験が減り、ノウハウやスキルが残りにくくなる問題があります。特にシステム運用やIT資産管理などの分野では、いざというときに対応できる人材が社内にいない、という状況になりかねません。

この課題に対しては、定期的に業務内容のレポートを受け取る仕組みを設けたり、社内との情報共有を強化したりすることで、一定の知識を組織内にとどめられるでしょう。また、外部担当者との合同レビューや業務引き継ぎの機会を設けることも有効です。

IT系BPOの導入が向いている企業

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IT系BPOと特に相性が良いのは、社内に特定の課題や制約を抱えている企業です。ここでは、導入効果が特に高い企業の特徴を3つ紹介します。

情報システム部門の人手不足に悩んでいる企業

自社でシステム管理や社内インフラを担う人材が不足している企業では、日々の運用やトラブル対応に手が回らなくなるケースが見られます。特に中小企業や急成長中の企業では、情報システム担当者の業務が一人に集中していることも珍しくありません。

こうした状況では、外部のリソースを活用して業務を分担することが有効です。IT系BPOを導入することで、人手不足による業務の滞りを防ぎ、社内全体のIT環境を安定させられます。

セキュリティ対応やIT資産管理の負担が大きい企業

業務のデジタル化が進む中で、セキュリティ対策やIT資産の管理などの業務が煩雑になっている企業も少なくありません。例えば、社内にPCやソフトウェアが大量に存在し、それぞれの更新管理や棚卸し作業に手間取っているケースです。

IT系BPOを活用すれば、業務の一部またはすべてを外部に任せられ、負担を軽減できます。専門業者に委託することで、管理ミスやセキュリティリスクの低減にもつながり、より確実な運用が可能になります。

DX推進を進めたいがリソースが足りない企業

デジタル化の必要性は感じていても、既存業務に追われて新しい取り組みに手をつけられない企業も多いです。特に、紙業務のデジタル化や業務システムの導入を検討しているが、社内にITの専門知識を持った人材がいないといった企業が目立ちます。

こうした企業にとって、IT系BPOは実務レベルの業務を任せられる心強い味方です。リソース不足に悩むことなく、外部の知見を活かして段階的にDXを進められ、スムーズな業務改革が可能です。

IT系BPOを選ぶ5つのポイント

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IT系BPOは、どの委託先を選ぶかによって成果が大きく変わります。ここでは、失敗しないために押さえておきたい5つの選定ポイントを紹介します。

ポイント1.実績の豊富さ

豊富な実績を持つBPO事業者は、さまざまな業界や状況に対応してきた経験があり、柔軟な対応力が期待できます。特にIT系業務は技術的な知識や運用ノウハウが求められるため、経験の差が品質に直結します。

実績を確認する際は、これまでの導入事例や支援してきた企業の規模・業種をチェックしましょう。また、同じ業界での実績があるかどうかも判断のひとつになります。

ポイント2.どの業務・領域に強いか

IT系BPOと一口に言っても、開発や運用、資産管理など、対応する業務領域は多岐にわたります。自社の課題に合った分野で強みを持っているかどうかは、重要な判断材料です。

検討時には、提供しているサービス内容を細かく確認し、自社が委託したい業務と合致しているかを見極めましょう。特定分野に特化している業者であれば、より高い専門性が期待できます。

ポイント3.セキュリティ対策は強固か

IT業務では、機密情報や顧客データを扱うことが多いため、セキュリティ対策が大切です。万が一の情報漏えいや不正アクセスを防ぐためにも、委託先の体制は慎重に見極めましょう。

チェックすべき点としては、ISMSなどのセキュリティ認証を取得しているか、内部統制の仕組みが整っているか、アクセス権の管理やデータの暗号化がどう運用されているかなどが挙げられます。

ポイント4.認識をすり合わせられる仕組みはあるか

委託業務では、依頼側と受託側の間に認識のズレが生じやすく、それがトラブルの原因になることもあります。双方がスムーズに意思疎通できる仕組みを持っているかどうかが重要です。

例えば定期的なミーティングや、ドキュメントベースでの業務定義、業務進捗を可視化するツールの有無などを確認しましょう。特に初期フェーズでは、すり合わせの体制が整っているかが、スムーズな滑り出しの鍵になります。

ポイント5.コミュニケーション力が高いか

いくらスキルや実績があっても、やり取りがスムーズに進まないようでは、高い成果は得られません。特にIT系業務では専門用語が多いため、わかりやすく伝える力があるかどうかは重要です。

初回の問い合わせ対応や、ヒアリング時の姿勢などから、相手の対応力や説明の丁寧さを確認しましょう。自社への理解度が高いか、提案内容が現実的かどうかといった視点も大切です。

IT系BPOを導入する際の3つの注意点

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IT系BPOはメリットの多いサービスですが、導入に失敗すると期待した効果が得られないばかりか、マイナスの結果になることもあります。ここでは、導入前に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。

注意点1.導入目的を明確にする

まず大切なのは、なぜIT系BPOを導入するのかという目的をはっきりさせることです。業務の効率化なのか、人手不足の補填なのか、あるいは専門性の確保なのか。目的によって選ぶ業者や委託する業務の範囲が変わってきます。

目的が曖昧なままだと、導入後に「思っていた支援と違った」と感じることが増えます。結果として、コストや時間をかけたにもかかわらず成果が得られず、再委託や契約見直しといった手間が発生するかもしれません。

注意点2.コア業務の委託は慎重に

すべての業務を外部に任せればよいというわけではありません。特に、経営判断に関わる領域や自社の強みとなる業務など、いわゆるコア業務については、慎重な判断が求められます。

ここを安易に委託してしまうと、社内に知見や判断力が残らず、いざというときの対応力を失う恐れがあります。外部に頼りきりになり、事業運営の主体性が損なわれる事態も考えられます。

注意点3.レビューと改善をくり返す

BPOは「導入して終わり」ではありません。定期的に成果や運用状況を振り返り、見直しや改善をくり返しましょう。

このプロセスを省くと、小さなトラブルや認識のズレに気づかないまま、効率や品質が低下してしまいます。長期的に信頼できるパートナー関係を築くためにも、レビューと改善のサイクルは欠かさないようにしましょう。

IT系BPOの活用で業務の効率と品質を高めよう

業務の複雑化や人手不足、セキュリティの高度化など、ITを取り巻く環境は年々厳しさを増しています。こうした状況の中で、IT系BPOは業務の効率化と品質向上を両立する手段として、多くの企業から注目を集めています。

BPOをうまく活用すれば、外部の専門性を取り入れつつ、社内の人材をコア業務に集中させられます。ただし、委託先の選定や業務の切り分け方、運用後の改善サイクルといった点を意識しないと、思うような成果が出ないでしょう。

信頼できるパートナーとともに、目的に合ったBPOを取り入れることが成功の鍵です。

IT系BPOはNEWINGSにおまかせ

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